kaitoの日記

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(本の感想)『地球の未来のため僕が決断したこと』

この記事は、ビル・ゲイツが書いた『地球の未来のため僕が決断したこと』を読んで、私が考えたことを日記のように随時追加していく、更新型の記事です。

『地球の未来のため僕が決断したこと』


温暖化がリアルなものになった

2021-09-15(水)

ここ数年は異常気象がつづいている。熱海の土砂崩れ、熊本の豪雨。2年前に西日本を襲った豪雨は災害レベルになった。台風の暴風で電柱が倒れ、大雨で河川が氾濫したこともあった。

これらの異常気象は、地球温暖化が原因なんだろうか。

地球温暖化というテーマ自体は新しいものではない。私が小学生だった20年前にも、温暖化は問題視されていた。

でも20年前はリアルさがなかった。地球が暖かくなって北極・南極の氷が溶けてシロクマが絶滅する、海抜0メートルの島が沈む、くらいのイメージしかなかった。確かに大変そう。でも、私の生活が脅かされることはない。そこにリアルさはなかった。

でも今は、温暖化はリアルなものになった。これだけ毎年大雨がつづいたら、いつか雨が原因で自分や家族の命が奪われるかもしれない。家族は無事でも、身近なひとが大変な被害にあうかもしれない。

もちろん、豪雨や台風が地球温暖化のせいだとは言い切れない、という主張もある。でも温暖化が進めば、この傾向は増長されるだろう。また、気温の変化で作物の値段があがったり、難民がふえたりなど、今は顕在化していない問題に悩まされることもあるだろう。

そろそろ、温暖化を真剣に考えなくてはならないかも…そんなときに、ビル・ゲイツが温暖化の本を出した。ビル・ゲイツが好きな私は、発売されてすぐに手にとった。

家畜・温暖化・植物肉

2021-09-08(水)

この本を読む前から、気になっていたテーマがある。植物肉だ。

肉をつくると、森林が伐採され、牛がゲップを出して地球温暖化が進む。肉を作るのは環境によくない。だから肉を食べない。そうやってヴィーガンになる人がいる。

私はこの主張に、どちらかというと肯定的だ。ヴィーガン的な生活はできないけど、必要性は十分理解できる。

「肉をつくると、環境が破壊される」という主張をビル・ゲイツはどう考えているのか、興味があった。

ビル・ゲイツの主張は次のとおりだった。

  • 畜産は地球温暖化を促進する、というのは事実だ
  • 人口がふえると、卵や肉の需要がふえ、更に多くの炭素が排出される
  • かといって、「家畜を育てるのをやめるべき」は現実的ではない
  • なぜなら、肉は人の文化の中で、あまりに重要な位置をしめているから
  • よって、どうやったらイノベーションを起こせるか、という方向で考えよう


農業では最大の悪者は二酸化炭素ではなくメタンと亜酸化窒素だ。二酸化炭素と比べると、メタンは一〇〇年間で分子ひとつあたり二八倍、亜酸化窒素はなんと 二六五倍 もの温暖化を引き起こす


世界の人口は二一〇〇年までに一〇〇億人に近づいていき、すべての人を飢えさせないようにするには、さらに多くの食料が必要になる。今世紀末には人口が四〇パーセント増えているので、食料も四〇パーセント増やす必要があると考えるのが自然だろうが、実はそうではない。さらに多くの食料が求められる。  なぜか。人びとが豊かになると、より多くのカロリーを摂取するようになり、とりわけ肉と乳製品をたくさん食べるようになる。そして、肉と乳製品を生産するために、さらに多くの食料を育てる必要が出てくるのだ。


筋金入りの 完全菜食主義者 は、別の解決策を主張するかもしれない。〝排出削減の方法をあれこれ試すのではなく、そもそも家畜を育てるのをやめるべきだ〟。この主張に力があるのはわかるが、現実的だとは思えない。ひとつには、肉は人類の文化のなかであまりにも重要な役割を果たしているからだ。肉が手にはいりにくい土地も含め、世界の多くの場所で肉を食べることがお祭りやお祝いに欠かせない要素になっている


おもしろかったのは、ビル・ゲイツは植物肉を食べたことがあり、植物由来の肉をつかったハンバーガーは、「味も食感も肉に近づいて」いるとのこと。

おぉ、植物肉すごいじゃん。そんなところまで来ているのか!…と思いきや。ただし「ステーキや鶏の胸肉となると、本物を食べている気にさせるのはずっとむずかしい」とのこと。そりゃそうだよね。

植物肉を、近いうちに一度食べてみたい。

つくっているのは「ビヨンド・ミート」「インポッシブル・フーズ」といった企業たち。「ビヨンド・ミート」にはビル・ゲイツだけではなく、レオナルド・ディカプリオも出資しているとのこと。注目の会社だけど、まだ日本ではビヨンド・ミートの”お肉”は食べられない。

早く食べれるようにならないかな~

Vegan Burger Meat, Crumbles, & Sausages | Beyond Meat


地球温暖化の速度・その影響

2021-09-09(木)

私がこの本をとったのは、将来生まれるかもしれない子どものためだ。子どもが10歳・20歳・30歳のとき、地球はどうなっているのか知りたかった。(重ねていうが、まだ生まれていない)

この本を読む前は、「10年後には地球温暖化で、このくらいの被害が出ている。20年後・30年後は更にこうなるだろう」という、未来予測的なものを期待していた。

結論からいうと、そんなわかりやすいものはなかった。ビル・ゲイツもこれにはちゃんと言及している。

ゲイツによると、「どれほどのペースでどれほど気温があがるのか、気温上昇によって正確にいかなる影響が生じるのか、確実にわかっていない」としており、その理由を「コンピューター・モデルが完璧からはほど遠いことにある」としている。

気候とは気が遠くなるほど複雑で、今は計算もできないし、予測もできない。

そっか、そうだよね。1週間後の天気だって予想がむずかしいのだから、10年後・20年後の気象予測なんてできないよね。ここで私の期待は、ここで潰えてしまう。

でもゲイツはこう続けている。すでにわかっているのは「地球は暖かくなっていて、その原因は人間の活動にある」こと。そして「影響は深刻で、今後更にひどくなる」ことだという。

たとえば、暑い日が増えて、海面が上昇する、といった大まかな傾向値は予測できる。気候変動によって、豪雨が増えるエビデンスが蓄積されつつある。強力な暴風雨がおきると、人命が失われ、生き残った者も悲嘆に暮れ、貧窮状態に追い込まれる。インフラを破壊して、復旧に何年もかかる。経済成長につかための新規投資は、災害対策にまわされる。

個人的に一番衝撃的だったのは、2100年には気候変動による死者が、COVID-19の5倍に達するという試算だった。

要するに、今世紀なかばまでに気候変動によってCOVID-19 と同じぐらいの死者が出て、二一〇〇年にはその五倍の死者が出る可能性があるということだ。


地球温暖化はしばらくはこのまま進むだろう。あと30年後、50年後、私が年老いた頃はどんな世界になっているのだろうか。

ゲイツは「気候変動による経済損失は、COVID-19規模のパンデミックが10年に一度やってくるのと同じぐらい深刻なものになる可能性が高い」という。

大変な時代が訪れるんだろうなぁ、とぼんやり思う。まだ実感がわかないけど、私たちの次の世代は、本当に大変な苦難を乗り越えていかなければならないだろう。

私たちは次の世代に、何を残すべきだろうか。私は、少しでも住みやすい世界を残したい。

Netflixでわかる地球温暖化

2021-09-07(火)

会社の同僚に、この本を読んだことを話した。すると、Netflixにオススメの動画があるという。今日は早速おしえてもらった動画をみた。

タイトルは「地球の限界: "私たちの地球"の科学」なのだが、1時間半もある。ながい。全部はみきれないので、最初の10分だけ。

地球の限界:”私たちの地球”の科学

https://www.netflix.com/jp/title/81336476

動画によると

  • 1万年以上前の地球の気温は、いまよりもずっと変動が激しかった。
  • 1万年前から、気温が奇跡のように安定する時期を迎える。これを「完新世」という。
  • この「完新世」を終わらせたのが人類の活動。
  • 1万年以上ほとんど変わらなかった地球の気温を、人類はたった50年で1℃あげた。

ということ。そういえば『人新世の資本論』というベストセラー本がある。読んだことはないけど、それと関連しているのだろうか?