kaitoの日記

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上野千鶴子さんの「在宅ひとり死のススメ」を読んで、孤独に死ぬことは意外と悪いことじゃないんじゃないか、と思えてきた

上野千鶴子さんの「在宅ひとり死のススメ」をもうちょっとで読み終わる。思った以上にいい本だった。

在宅ひとり死のススメ (文春新書 1295)

最初は、お一人様のほうが幸福度が高いという結果がでてて、あぁ、また”孤独は悪くない”の本かと思った。しかし読み進めると、介護保険の話とか、在宅看取りの話とか、認知症の当事者の話とか、私がいま興味がある話が次々と出てきて、気づいたら最後まで読み通してしまった。最初期待していなかっただけに、こういう本に出会えたときの喜びは大きい。

・・・

さて、この本を読み通して私の中で何が残ったかというと

  • 孤独に死ぬことが怖かったけど、意外とそうじゃないかも

という感情だった。

本を読みながらふと、自分がもし孤独に死んだとして、そのシーンをイメージしてみた。自宅でたったひとり、周りに誰もいない。ベッドで静かに息を引き取る80歳をすぎた自分。あれ?意外とわるくないかも。そう思った。

たとえ病院や介護施設だとしても、24時間そばで誰かが付きっきりではない。定期的に職員が巡回してくるだけ。たまたま誰もいないときに死ぬこともある。そういう点では病院も施設も、変わらないんじゃないか?

また、どう死ぬかというのは、自分の問題だけではなく、家族の問題でもあるので、自分の死に様を意外と自分では決められない、という話もなるほどだった。1人で死ぬのは惨めで悲しいことだと思っていたけど、むしろ見方を変えれば、しがらみなく1人自由に死んで幸せだ、とも捉えられると思う。

だから、「孤独に死ぬことは、意外と悪いことじゃないんじゃないか」という、今までの自分なら到底たどり着くことがなかった見識を得れた、という点で、この本はとても価値があった。

著者の上野千鶴子さんには感謝したい。書いてくれてありがとう。