kaitoの日記

自分らしく行こう!

介護業界の勉強が、すこしずつ楽しくなってきました

日本の介護制度というのは、大変ややこしい。たとえば、介護施設の種類には、介護付き有老、住宅型有老、グループホーム、サ高住、特養、老健…とまだまだある。親を施設に入れたくても、いろんな形態の施設が多すぎてわけがわからなくなる。

介護保険制度、というのも大変ややこしくて、たとえば私が最近読んだ、厚生労働省の介護報酬制度の改定を説明する資料があって、これはま・じ・で・何が書いているかわからなかった。介護報酬というのは国から事業者に支払われるお金で、減ると経営がたちゆかなくなる施設が出るので多くの事業者にとって死活問題なのだが、資料の内容が複雑すぎて読解不可である。 

複雑すぎてよーわからん介護制度なのだが、最近読んだ本、在宅ひとり死のススメ (文春新書)の説明がわかりやすくて、なるほど、国はそっちに持っていきたかったのね、と理解できたものがある。

どういうものかというと、まずみんな知っているように日本の財政はめちゃくちゃ逼迫してて、特に問題になっているのが医療費で、つまり病院に支払うお金が多すぎて問題になっている。国としてはこれを減らしたい。諸説あるが、特に死ぬ直前の「終末期」にかかるお金はバカにならないらしい。

で、かかるお金というのは

  • 病院 > 施設 > 在宅

の順に高いのだそうだ。だから、とにかく病院からは早く出て行ってもらって、できるだけ施設で過ごしてほしい。施設も施設でお金がかかるから、在宅で過ごしほしい。だから、定期巡回や生活支援がついたサービス付き高齢者向け住宅をつくって比較的介護度の軽い人に入居してもらったり、看取りができる人やホスピス系を増やしたり、訪問介護訪問看護の介護報酬を施設よりもあげたりしている。

要は、病院使うな、施設に入るのは重くなったとき、それまでは在宅で我慢しろ、死に場所も施設か自宅にしろ、ということらしい。

なんだかすごく酷な話のように思えるが、100年くらい前は医療は一部の人しかアクセスできずお金がかかって、ほとんどの人は最後は自宅で亡くなっていたわけだから、長い目でみればそこに戻っているだけなんじゃないかとは思う。

また、自宅や施設で死ぬのは痛いんじゃないか、辛いんじゃないかと思っていたが、最近、人はどう死ぬのか (講談社現代新書)という本を読んだ感想としては、「下手に病院にかかる方が、望まない延命治療に入って、かえって痛かったり苦しい思いをしそう」ということだった。

なるほどね~、面白いなぁ