会社でベテランになると、みんな私の話を聞いてくれるようになる。
飲み会でちょっとした冗談をいっても、ちゃんとウケる。新人の時は、おもんないやつだなーと思われていたのにも関わらず。
それは、周囲との関係性が変わって、話を聞いてくれるようになり、それに私自身も聞いてくれることがわかっているから、冗談を言おうとなり、結果笑いが起きたのだ。
私のお笑いスキルがあがったわけではなく、単に年次が上がって周囲との関係性がかわっただけなのだ。
何が言いたいかと言うと、能力というのは、個人が保有しているものではなく、周囲との関係性の中に埋め込まれているものだ、ということ。
関係性が全くゼロのコミュニティに移ると、能力というのも失われる。
私たちは「スキル」というものを、あたかも資格と同じように、静的で固定的で客観的なものだと考える。
しかし実は「スキル」とは環境や関係性が変化すれば出力も変わる、極めて動的なものである。思考力と言語化力とか、そういうのも、全部、実は関係性のなかに埋め込まれているのではないだろうか。